当社のコアコンピタンス
IoTがもたらす恩恵を全ての人々に

IoTの実用化に立ち塞がる数々の課題

社会や企業活動、そして個人の生活をも一変させるテクノロジーであるIoT(Internet of Things:モノのインターネット)と人工知能(AI)。あらゆる場面での活用が期待されていますが、全ての人が、「IoT やAI が創造する安心な社会」の恩恵を享受できるよう、その実用化に際しては、乗り越えなければならない多くの障壁があります。

1つがIoTセンサーのコストです。膨大な数のセンサーをあらゆる場所に設置することで大きな価値を生みだすIoTですが、そのコストが大きな障壁となっています。また、IoTセンサーは屋外に設置されたり、配線が困難な場所に設置されたりするケースが多いことから、無線ネットワークの構築が不可欠となります。しかし、LTEなどの携帯電話網を使い常時接続を行った場合、膨大な通信コストが発生してしまうこととなります。無線ネットワークの利用を前提とするならば、低消費電力化と電力供給に関する問題を解決しなければなりません。もちろん、IoTデバイスやゲートウェイに対するハッキングを防御し、通信時のデータを保護するセキュリティについても考慮する必要があります。

代表取締役副社長 CTO COO 研究開発本部生産本部 本部長 濵田 晴夫

IoT導入と運用の負担を抑制したソリューションを提供

当社は、「IoTの実用化」に向け、誰もが導入可能なコストで性能に優れたIoTソリューションを提供しています。

①低価格センサー

大量生産が可能で安価な3軸MEMS加速度センサーの採用と、独自の適応信号処理の開発により、従来の20~30分の1のコストで導入可能なIoTセンサーを実現しました。これにより、コストを抑えながらより多くのIoTセンサーを設置することが可能となります。

②LoRa Privateによる高速・長距離通信ネットワーク

通信方式に、消費電力を抑えながら遠距離通信を実現する「LPWA(Low Power Wide Area)」の規格の1つである、「LoRa Private」を採用しています。複数のIoTセンサーから収集されたデータは専用のゲートウェイによりLTEなどの無線ネットワークを通じてクラウドに送信されますが、ゲートウェイ内の通信はLoRa Privateによって行われるので通信コストを大幅に抑制することができます。また、当社はLoRa Privateの通信プロトコルを工夫することで、1回のデータ伝送量を従来の100倍にまで拡大、これまでは困難だった画像データ等の送信も可能としています。

③低消費電力化

屋内/屋外を問わず、電源の確保が困難な場所へのIoTセンサーの設置には、電源供給の手段と省電力化が課題となります。、LoRa Private通信モジュールの搭載によりIoTセンサーの通信時の消費電力抑制を図るとともに、米国Matrix社と業務提携し、温度差発電技術の実用化に向けた取り組みを推進しています。これは、室内と室外や体温と外気温の温度差などを利用して発電する技術であり、電源がない場所やバッテリー交換が困難な場所へのIoTセンサーの設置を実現します。

④エッジコンピューティング(エッジAI)

従来のIoTでは、インターネット上にあるクラウドに収集したデータを送信し、ビッグデータ処理やAIによる機械学習を行っていました。しかし、膨大な数のIoTセンサーから都度、データをクラウドに送信するといった手法では、多大な通信コストが発生するだけでなく、遅延が許されないリアルタイムでの処理が求められるアプリケーション/サービスにおける速度の要件を満たすことができません。対して当社は、米国のAIチップ開発企業であるGeneral Visionの「ニューロモフィックAIチップ」をIoTセンサーに実装、クラウドではなく、現場、つまり、センサーや車、ロボットなど“モノ”に近い場所でデータを処理することで、レスポンス速度を高め通信コストを抑制する「エッジ(末端)コンピューティング」を実現しています。

⑤ブロックチェーン技術

エッジコンピューティングシステムは、ロバスト性の高い分散台帳技術を実現できる「ブロックチェーン技術」との整合性にも優れています。IoTセンサーを強固なセキュリティで保護するほか、AIを搭載したIoTセンサー同士をブロックチェーン技術で接続する「Robot to Robot (R2R)」により、エッジAIによる「クラウドレスIoTプラットフォーム」が実現可能となります。また、台湾Digital Treasury Corporation社とのパートナーシップにより、IoTとブロックチェーン技術の融合に積極的に取り組んでいます。

⑥独自の信号処理アルゴリズムを基盤としたIoTプラットフォーム

これまで説明してきた3軸MEMS加速度センサーを用いた独自のアルゴリズムとLoRa Privateを始めとする無線通信技術、当社が独自に開発した暗号化プロトコル「TLS plus」により強固なセキュリティを担保しながら、センサー、ゲートウェイ、クラウドまでをトータルでカバーするIoTプラットフォームを提供します。

 

当社は、今後も国内外の先端企業と技術連携により、「IoTの実用化」を推進していきます。

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