「楽しい仕事」を。企業と働く人たち、そしてつなぐ私たちも。
FUN to FUN通信 第14号

「幹部育成塾のメンバーたちを会社の生きた道しるべにしたい」

当社は、一般に知られる機会が少ない業界・業種の現場で働く人たちの生の声や働き方を、定期的に紹介するニュースレターを発行しています。
今回は、当社・櫻木亮平社長に、「幹部育成塾」設立の目的と意義について聞きました。

Q:「幹部育成塾」を始めようと思ったきっかけは?

会議で意見を言う人が少ないのです。このことに僕は危機感を持っています。

これは大手、中小企業に限らず、「あるある」ですよね。社長が言ったらどうしようもない、といった雰囲気があるのか、意見が出ないのです。ということは、僕の意見でしか会社は動かないということです。そうなると、新しい発想の取り込みが全くできてきません。事業というのは、アイデア勝負の世界です。先を見据えて、いかにして他がやっていないニッチな所に入り込んでいけるか、そこがポイントなのです。

会社設立から15年。僕はどんどん意見を発しよう、意見の出ない会議はやめようと、ずっと言い続けてきました。なかなか変わらないのであれば、若手から、何も知らない状況のメンバーたちから育て上げようと考えたのです。

以前はみんな家族のように毎日話せていました。今は全国に15拠点ありますので、当然毎日顔を合わせることができません。

理念で引っ張るのはもちろんなのですが、新しい発想を出してくれる、飛び抜けた、ぶっ飛んだ人財が必要なんです。そういったメンバーを育てるために、5人ぐらいの少人数で育成する環境が必要だと思い立って、「幹部育成塾」を始めました。

役職を持っていたり、ポジションがあったりすると自分の保身に走りがちです。そういう人を一気に変えようとしてもなかなか変わりません。ポジションのない、向上心の高いメンバーを対象にすることで会社に変化をもたらせられると考えました。

5人というのには理由があります。5人くらいならマンツーマンでの対応が継続できると思ったからです。LINEで情報を共有しています。5人であれば、返信もすぐに対応できます。徹底して返すことができます。

Q:プログラムの期間は?

毎月1回、できれば2回ぐらい実施したいと思っています。期間は無期限です。期限を設けず、彼らが役員、社長になるまでずっと続けます。

全国各地からの集合となりますので、土曜や日曜日に行うことが前提で来てもらっています。

この塾にはルールがあります。「何があっても絶対うそをつかない」「全てのことに対して必ず意見を言う。

この二点です。これは重要なポイントです。意見の出ないメンバーは外していこうと思っています。本人が無理だと思ったら離脱してもいいし、僕が無理だと思うメンバーには離脱してもらいます。そういう前提でやっています。もちろん、基本的には離脱しない方向でプログラムを進めていくつもりですが…。

「何があっても絶対うそをつかない」
「全てのことに対して必ず意見を言う」

Q:プログラムの内容は?

最初の2、3回は徹底的にみんなで仲良くしようということです。これが最大のテーマです。なぜかというと、互いに知らない者同士が議論し合う場だからです。相手の悪い所も指摘して言い合える、悪い所を隠すのではなく、悪い所は悪いと言って改善するのが仲間だと教えています。その上で「行動指針6カ条」の選定の取り組みをしていきます。

Q:「行動指針6カ条」とは?

会社でいえば、理念とかビジョンに当たるものです。どういう行動をすることによって会社は良くなっていくのか。会社の人間としての行動指針を自分たちで話し合って作ろうということです。

まずは、全員で200項目ぐらいを挙げてみました。次はその200項目を同じ意味の内容をまとめながらカティゴライズしていきました。いろいろな意見が飛び交いましたが、最終的には、行動指針6カ条として絞り込みました。この6カ条には、作成メンバーの名前を残そうと思っています。さらにこの6カ条を英語で表現する取り組みをしています。一人1カ条の英訳を担当し、おのおのプレゼンすることになっています。

Q:5人の塾生に期待することは?

全員を取締役にしたいですね。

この間、一人は営業所長に、もう一人は所長代理に昇進しました。もう一人のメンバーもタイミングを見て所長に昇格させようと思っています。

「僕はあなたたちをちゃんと幹部に育てたい」と表明しています。特別扱いのようですが、目的のために厳しい対応もしています。

当社は派遣社員の在籍が伸びることによって社会貢献しています。ところが、「派遣」ということに対して悪いイメージを持っていたり、罪悪感を持っていたりする人もいます。派遣でしか働けない人もいますし、派遣が好きで、派遣の業務を通してプロフェッショナルな力を生かしている人もいます。そういうことを徹底的にメンバーたちに伝えて、その価値観が周りに広がっていくようなかたちに持っていきたいと考えています。

幹部育成塾のメンバーたちが、会社の生きた道しるべになってほしいと思っています。会社のことを全部知って、全部を伝えていってくれるようなメンバーになってくれることを期待しています。ですから会社の歴史からずっと詳しく教えています。僕らは昔、こうやって会社をやって来たんだよと、より細かく具体的な内容を教えています。

全員が社長になることを夢見ています。

Q:現在の参加メンバーにメッセージを

上を目指してほしいですね。役職の問題ではありません。上を目指すことで、違う世界が見えてくるからです。やはり部長は部長の人脈、役員は役員の人脈、社長は社長の人脈があります。これは経験しなければ分かりません。

僕を驚かせてくれることを期待しています。そんな発言やアイデアを出してくれるようになれば、幹部育成塾を開いた甲斐があります。僕はぶっ飛んだ発想やアイデアを聞きたいのです。「すげえな、そんな発想、そんなアイデア、初めて聞いたぞ」というようなものを出してくれるとうれしいですね。

そして発表する時は、堂々とする。おどおどしていてはだめです。自分の言いたいことを、自信を持ってはっきりと言い切る。それが間違っていようが間違っていまいが、それが問題ではありません。まだ一営業マンだったりするわけですから、やはり発言することに価値があるのです。ところが言わないんですよね。自分の考えが浅いから言わないのではなく、浅いからこそもっと掘り下げて勉強して言おうというようになる時、人は成長するものです。

その発言は、批判ではなく、相手を頑張らせるための意見であり、会社を良くするためのものです。それを強く言える人間が欲しいですね。

「僕らは無能であって、上には上がいるのだ。無能であることを自覚して成長し続けよう」。これが会社の方針です。このことをずっと言い続けていますし、これからも訴えていきたいと思っています。